春の企画展2「もうひとつの木田金次郎」を開催いたします。
この展覧会では、岩内周辺の風景を描き続けた木田金次郎の、もうひとつの重要な側面である、花と果実を中心とした静物画を展示いたします。
木田は、画家人生の中で、一貫して花や果実に取り組んでいます。特に冬の期間は、「画境は冬に進む」と言い、屋内で描くことのできる、花や果実の制作に取り組んでいました。特にりんごに関しては、腐るまで描き続けた、という逸話が残っているほどです。
木田金次郎の描く花や果実の種類は多岐にわたり、興味の深さをうかがい知ることができます。冬の間に描く鮮やかな花や、みずみずしい果実は、木田金次郎や妻・文子にとって、厳しい寒さを忘れさせてくれる、癒しとなっていたのかもしれません。
暖かな季節を迎え、木田金次郎の描く花と果実を鑑賞し、春の訪れを感じていただければ幸いです。