木田金次郎と岩内美術100年の水脈


イベント詳細


 故郷岩内で生涯描き続けた画家・木田金次郎(1893-1962)。今年は生誕130年を迎えます。

 そして今年は、木田の人生に大きな影響を与えた有島武郎の没後100年。有島の死を契機に、木田は画家として岩内で生きる決意を固めたといわれます。

それから100年。岩内でひとり描く木田金次郎を源流として、それに続く者が現われ、岩内は現在に至るまで、途切れることなく絵描きが生まれている稀有な町です。

古くは昭和初期、木田の指導を受けた小学校の教師たちが北海道最初の公募展である道展(北海道美術協会)に出品して全員入選、「岩内派」と称され大きな話題となりました。さらに、彼らの指導により、当時のこどもたちにも絵を描くたのしみが伝わり、画家を志す者が現われました。

また、木田は終戦直後に全道展(全道美術協会)の創立に参加するなど、後進の育成に力を注いだ側面もあります。木田が没したのちも、岩内からは公募展で活躍する画家たちが輩出され、さらには岩内美術協会の活動や、岩内高校美術部の歴代指導者たちにより、若い描き手が生まれてきました。

こうした作家たちの作品は、1994年11月に開館した木田金次郎美術館でも折に触れて紹介に努めてきましたが、今回の展覧会では、大正・昭和・平成・令和へと続く、岩内で育まれた画家たちの系譜を、木田の歩みとともに紹介いたします。

木田の画業のはじまりから100年という節目に、「絵の町・岩内」のこれまでの姿を振り返る機会となれば幸いです。

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